外国人採用代行サービスの選び方|求人・面接・在留資格確認を解説
更新日:10月8日
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外国人を採用したいものの、「どの求人媒体を使えばよいのか」「面接前に在留資格をどこまで確認すべきか」「応募者との連絡に時間がかかる」と悩む企業は少なくありません。
採用代行サービスを利用すると、採用計画、求人票の作成、スカウト、候補者対応、面接日程の調整などを外部へ任せられます。ただし、すべての会社に向くわけではありません。依頼範囲が曖昧なまま契約すると、社内にノウハウが残らなかったり、想定以上に費用がかかったりすることもあります。
この記事では、外国人採用代行の業務範囲、サービスの選び方、在留資格確認の注意点を企業向けに整理します。採用支援サービス2社の特徴も紹介しますので、自社で対応する部分と外部へ任せる部分を切り分ける参考にしてください。

外国人採用代行とは
外国人採用代行とは、外国人材の採用活動の一部または全体を、採用支援会社へ委託するサービスです。RPO(Recruitment Process Outsourcing)と呼ばれることもあります。
一般的な採用代行では、採用計画の整理、求人媒体の選定、求人票の作成、応募者対応、スカウト送信、面接日程の調整、選考状況の管理などを依頼できます。外国人採用に強い会社であれば、多言語での候補者対応や海外人材向け媒体の運用に対応する場合もあります。
一方、在留資格の変更・更新など、行政書士法上の専門業務まで採用代行会社が行えるとは限りません。採用実務と在留資格手続きは、担当者と責任範囲を分けて考える必要があります。
採用代行へ任せられる主な業務
採用計画と求人要件の整理
まず、採用人数、入社時期、担当業務、必要な日本語力、経験、勤務地、勤務時間などを整理します。「外国人を採用したい」という希望だけでは、候補者に伝わる求人票になりません。
とくに重要なのは、実際に担当してもらう業務です。採用予定の職務と在留資格で認められる活動が合っているかを、募集前から意識する必要があります。
求人媒体の選定・求人票の作成
国内の求人サイト、人材紹介会社、外国人向け求人媒体、SNS、スカウトサービスなど、採用経路は複数あります。採用代行会社は、職種や採用予算に合わせて媒体を選び、求人票の作成や掲載を支援します。
給与だけでなく、仕事内容、研修、評価、働く場所、必要な日本語レベルを具体的に示すと、応募後の認識違いを減らしやすくなります。
応募者対応と面接調整
応募者への連絡、書類の回収、面接日の調整、リマインドは、採用担当者の負担になりやすい業務です。採用代行を利用すると、連絡の遅れや対応漏れを防ぐ体制を作りやすくなります。
ただし、最終面接や配属判断まで任せきりにするのは慎重に考えましょう。現場責任者が候補者と話し、仕事内容や職場環境を直接説明する機会は残した方がよいケースがあります。
選考データの管理と改善
応募数、面接設定率、辞退率、採用単価などを記録すると、どこで候補者が離れているかを把握できます。採用代行会社を選ぶ際は、作業を行うだけでなく、数値を共有し、改善案を提示してくれるかも確認してください。
外国人採用で会社が確認すべき在留資格
外国人を採用するときは、候補者の経験や人柄だけでなく、日本で予定する仕事に従事できる在留資格かを確認します。
在留カードと就労制限を確認する
在留カードでは、氏名、在留資格、在留期間、就労制限の有無、資格外活動許可などを確認します。厚生労働省は、外国人を雇い入れた事業主に対し、氏名・在留資格・在留期間などの確認と「外国人雇用状況の届出」を求めています。
在留資格と仕事内容の一致を確認する
在留資格の名称だけを見て判断するのではなく、学歴・職歴、雇用契約、具体的な担当業務との関係を確認します。転職者の場合、前職と新しい仕事の内容が異なると、在留資格変更が必要になるケースがあります。
現在の在留資格で新しい勤務先の業務を行えるか不明な場合は、就労資格証明書の交付申請を検討できます。ただし、就労資格証明書は新しい就労許可そのものではありません。
公正な採用選考を行う
外国人採用でも、本人の適性と能力を基準に選考する考え方は変わりません。業務に関係のない国籍、家族、生活環境などを理由に判断しないよう、質問項目と評価基準を事前に決めておくことが大切です。
外国人採用で検討できる採用支援サービス2社
ここでは、採用代行会社を探すときに利用できるサービスを2つ紹介します。料金、対応範囲、対象職種、申込条件は変更される可能性があります。契約前に各公式サイトで最新情報を確認してください。
一括.jp|複数の採用代行会社を比較したい企業向け
一括.jpは、採用代行を含む複数の業者へ見積もりを依頼し、比較検討できるサービスです。初めて採用代行を利用する企業や、費用・対応範囲を比べてから相談先を決めたい企業に向いています。
一方、依頼したい業務や採用条件が固まっていない場合、各社の提案を同じ基準で比較しにくくなります。問い合わせ前に、採用人数、職種、予算、委託したい業務を簡単にまとめておくとよいでしょう。
採善策|採用設計から運用まで相談したい企業向け
採善策は、採用手法のプランニングや運用を支援する採用代行サービスです。求人媒体を一つ選ぶだけでなく、自社の採用課題を整理し、複数の施策を組み合わせたい場合に検討しやすいでしょう。
ただし、求人広告を一度だけ掲載したい企業や、社内に十分な運用体制があり作業量も少ない企業では、支援範囲が希望より広くなる可能性があります。相談時に、委託する業務と社内で続ける業務を明確にしてください。
外国人採用代行サービスを選ぶ6つの基準
1.外国人採用の実績と得意職種
外国人採用の実績だけでなく、エンジニア、通訳、営業、宿泊、外食など、自社が募集する職種に近い事例があるかを確認します。登録者数だけでは、自社に合う人材へ届くか判断できません。
2.委託できる業務範囲
求人票の作成だけなのか、スカウト、応募者対応、面接調整、入社後フォローまで含むのかを確認します。契約書や見積書には、作業内容、回数、追加料金の条件を記載してもらいましょう。
3.料金体系と解約条件
月額固定、業務量に応じた従量課金、採用時の成功報酬など、料金体系はサービスによって異なります。採用できなかった場合の費用、最低利用期間、途中解約、返金条件も比較対象です。
4.多言語対応と候補者への説明力
多言語対応が必要かは、採用する人材の日本語力や募集地域によって変わります。翻訳できることだけでなく、雇用条件や選考手順を誤解のない形で説明できる体制かを確認してください。
求人票や雇用条件の翻訳だけを外注する場合
採用代行の契約に翻訳が含まれるか、先に確認しましょう。含まれない言語や専門用語への対応が必要なら、文書の翻訳を別に依頼する方法もあります。
EMEAO!は、相談内容を聞いたうえで翻訳会社を紹介するサービスです。法人・個人事業主が対象で、求人票などの用途、言語、分量、納期を伝えて相談できます。会社紹介は無料ですが、翻訳自体の費用は紹介先からの見積もりで確認します。一括見積もりサービスではありません。
社内で対応できる場合や、採用代行の料金に必要な翻訳が含まれている場合は、別の外注が不要なこともあります。文書翻訳と面接の通訳は別業務です。在留資格の判断や申請の代わりにもなりません。
候補者の個人情報を渡す前に、必要な範囲へ絞り、匿名化の可否や秘密保持、第三者への共有条件を確認してください。料金・対応言語・申込条件は変更される可能性があるため、最新情報をご確認ください。
5.在留資格の専門家と連携できるか
採用代行会社が在留資格の判断や申請をどこまで扱えるか、提携する行政書士がいるかを確認します。採用支援と申請取次の契約先が異なる場合は、情報共有の方法も決めておきます。
6.個人情報の管理と報告方法
履歴書、在留カード情報、連絡先など、採用活動では多くの個人情報を扱います。閲覧権限、データの保管場所、契約終了後の削除方法、事故発生時の連絡体制を確認しましょう。週次・月次で何を報告してもらえるかも重要です。
採用代行が向く企業・向かない企業
採用代行が向きやすいのは、採用担当者が少ない、複数媒体を運用する時間がない、外国人候補者への連絡体制を整えたい、短期間に複数人を募集するといった企業です。採用活動を止めずに、社内担当者が面接や受け入れ準備へ集中しやすくなります。
反対に、年に一人程度の採用で応募数も少ない企業や、社内に外国人採用の担当者と十分なノウハウがある企業では、外注費が負担になることがあります。また、求人要件や受け入れ部署の役割が決まっていない段階では、外部へ任せても採用が進みにくいでしょう。
まず一部の業務だけを委託し、必要に応じて範囲を広げる方法もあります。たとえば、候補者集客と日程調整は外部へ任せ、面接と採用判断は社内で行う形です。
採用代行会社と行政書士の役割を分ける
採用代行会社は、主に人材募集と選考実務を支援します。行政書士は、採用予定の業務と在留資格の適合確認、在留資格変更許可申請、在留期間更新許可申請などを扱います。
外国人社員が転職する場合、現在の在留資格のまま働けることもあれば、仕事内容に応じて変更申請が必要になることもあります。内定後に初めて確認するのではなく、求人要件を決める段階から在留資格との関係を整理しておくと、入社予定日の見通しを立てやすくなります。
ミツノブ行政書士事務所では、外国人採用を行う企業から、在留資格変更・在留期間更新・就労資格証明書についてのご相談を受け付けています。採用予定の仕事内容と候補者の在留資格の関係に不安がある場合は、ミツノブ行政書士事務所へお問い合わせください。
外国人採用を進める基本手順
採用する職種、仕事内容、人数、入社時期を決める
予定する仕事内容に対応できる在留資格を整理する
社内対応と採用代行へ委託する業務を分ける
複数の支援会社から提案・見積もりを取り、料金と範囲を比較する
求人票を公開し、応募者対応と選考を進める
内定前後に在留カード、就労可否、変更申請の必要性を確認する
雇用契約、在留資格手続き、入社後の受け入れ準備を進める
採用後に外国人雇用状況の届出を行う
採用代行を利用しても、雇用条件の決定、採用判断、適切な在留資格の確認、入社後の雇用管理に関する会社の責任がなくなるわけではありません。誰が何を確認したかを社内に記録しておきましょう。
よくある質問
Q.採用代行会社へ在留資格申請も依頼できますか?
A.採用代行会社が行政書士業務を直接行えるとは限りません。提携する行政書士へ取り次ぐ形もあります。契約前に、申請を担当する専門家、費用、連絡窓口を確認してください。
Q.外国人採用代行の料金はいくらですか?
A.月額固定、従量課金、成功報酬などがあり、委託範囲や採用人数で変わります。金額だけでなく、求人媒体費、初期費用、追加作業、最低利用期間まで含めて比較しましょう。
Q.採用代行を使えば外国人を採用できますか?
A.採用代行は母集団形成や候補者対応を支援しますが、採用結果を保証するものではありません。仕事内容、給与、勤務地、選考スピード、受け入れ体制も結果に影響します。
Q.転職者を採用するときは在留資格変更が必要ですか?
A.現在の在留資格、前職と新しい仕事の内容、学歴・職歴などによって異なります。変更が不要でも、就労資格証明書で新しい業務との適合を確認する選択肢があります。個別事情は専門家へ相談してください。
まとめ
外国人採用代行を利用すると、求人設計、媒体運用、応募者対応、面接調整などの負担を減らせる可能性があります。ただし、委託範囲、料金、得意職種、多言語対応、個人情報管理を比較し、自社に残す業務も明確にすることが大切です。
また、採用実務と在留資格手続きは分けて考えます。求人を始める段階から仕事内容と在留資格の関係を確認し、採用代行会社、社内担当者、行政書士の役割を整理して進めましょう。
執筆・監修
ミツノブ行政書士事務所
行政書士・宅地建物取引士 松田充正
本記事は一般的な情報提供を目的としています。メールの到達、開封、売上、在留資格の許可等を保証するものではありません。料金・機能・条件・法令・各社ガイドラインは変更される可能性があるため、申込みや配信前に最新情報をご確認ください。



