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外国人起業家にバーチャルオフィス1は向いている?料金・法人登記・経営管理ビザの注意点

10月9日
読了時間: 10分

更新日:10月9日

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東京のシェアオフィスで法人登記書類と郵便物を確認する外国人起業家

日本で会社を設立するとき、「自宅住所を公開したくない」「最初から高額な事務所を借りるのは負担が大きい」と考える外国人起業家は少なくありません。そこで候補になるのが、法人登記にも利用できるバーチャルオフィスです。


バーチャルオフィス1は、住所利用、法人登記、月4回の郵便転送を基本プランに含めたサービスです。費用を抑えながら事業用住所を用意したい人には魅力があります。一方で、在留資格「経営・管理」の事業所として使いたい人や、店舗・倉庫・許認可上の独立した事務所が必要な事業には、そのまま適用できない可能性があります。


この記事では、外国人起業家の視点からバーチャルオフィス1の料金とサービスを確認し、どのような人に向くのか、契約前に何を確認すべきかを説明します。


バーチャルオフィス1の基本情報


バーチャルオフィス1は、実際の専用執務室を借りるのではなく、事業用住所や郵便物の受取・転送などを利用するサービスです。公式サイトでは、渋谷、神保町、広島の拠点が案内されています。


年一括払いの基本プランは月額換算880円で、法人登記と月4回の郵便転送が含まれています。初年度は入会金5,500円と12か月分の基本料金10,560円の合計16,060円が目安です。郵便物の転送には、別途郵送費用がかかります。


住所利用:事業用住所として利用可能

法人登記:基本料金内で利用可能

郵便転送:月4回。郵送費用は別途

拠点:渋谷・神保町・広島

初年度費用の目安:年一括払いで16,060円+郵送費用

専用執務室:基本プランには含まれない

※料金、拠点、審査、オプションなどの条件は変更されることがあります。契約前に必ず公式サイトの最新情報をご確認ください。



バーチャルオフィス1が向いている外国人起業家


自宅住所をインターネットに公開したくない人

会社の本店所在地は登記情報として確認できるため、自宅を本店にするとプライバシーが気になることがあります。ネットショップでは、特定商取引法に基づく表記の住所が必要になる場面もあります。

事業用住所を分けることで、住居と仕事の境界をつくりやすくなります。ただし、サービスの利用範囲や住所表記の方法は、契約内容と事業に適用される法令の両方を確認してください。


オンライン中心で仕事をする人

ITサービス、オンライン講師、コンサルティング、デザイン、翻訳など、来客や商品の保管をほとんど必要としない業種は、バーチャルオフィスと相性があります。

固定の執務室を毎日使わないなら、一般的な賃貸オフィスより住所維持費を抑えやすいでしょう。反対に、日常的にスタッフが勤務する場所や商談室が必要なら、コワーキングスペースやレンタルオフィスも比較した方が現実的です。


会社設立前後の固定費を抑えたい人

起業直後は、会社設立費用、ウェブサイト、通信費、会計ソフト、広告費などが重なります。住所利用と法人登記を月額換算880円から検討できる点は、初期の固定費を管理したい人にとって分かりやすいメリットです。

ただし、安さだけで決めると、郵便物の量や転送頻度によって想定外の費用が発生することがあります。年間料金だけでなく、入会金、郵送費用、追加転送、オプションまで含めて1年間の総額を見積もりましょう。


バーチャルオフィス1が向かない可能性があるケース


「経営・管理」の事業所として使いたい場合

ここは、外国人起業家が特に注意したい部分です。

出入国在留管理庁は、在留資格「経営・管理」の事業所について、一定の場所を占めて経済活動が行われ、人と設備を備えて継続的に事業が行われることを基本的な考え方として示しています。賃貸物件を使う場合は、契約上の使用目的が事業用・店舗・事務所などであり、法人による使用が明確であることも重要です。


そのため、住所と郵便受取機能が中心のバーチャルオフィスだけでは、経営・管理ビザの事業所要件を満たさないと判断される可能性があります。会社の法人登記に使える住所であることと、在留資格の事業所要件を満たすことは同じではありません。

経営・管理ビザを申請する予定がある人は、契約前に行政書士へ相談し、独立した事業所、賃貸借契約の名義・用途、看板、設備、事業計画との整合性を確認してください。


許認可で独立した営業所が必要な場合

古物商、宅地建物取引業、人材紹介業、建設業などは、事業内容や申請する許認可によって営業所の実態、設備、使用権限などを確認されます。バーチャルオフィスの住所だけでは申請要件を満たしにくい場合があります。

許可が必要な業種では、「法人登記ができるから営業許可も取れる」と考えず、申込み前に管轄行政庁または専門家へ確認しましょう。


店舗・倉庫・頻繁な来客対応が必要な場合

飲食店、物販店、在庫を保管する事業、顧客との対面相談が多い事業には、基本プランだけでは足りません。郵便物が多い会社も、月4回の転送で間に合うかを検討する必要があります。

現物を扱う事業なら、店舗や倉庫を別に確保する費用まで含めて比較してください。結果として、小規模な賃貸オフィスの方が管理しやすいこともあります。


法人登記に使う前に確認したいこと


本店所在地としての利用範囲

会社の本店所在地は、定款や登記申請書に記載します。法人設立後は、税務署へ提出する法人設立届出書にも、登記された本店所在地を記載します。

契約前に、希望する拠点の住所を法人登記へ利用できるか、自分の業種に利用制限がないか、ウェブサイトや名刺への表示方法に条件がないかを確認してください。


郵便物の転送と保管

会社を設立すると、税務署、年金事務所、銀行、取引先などから書類が届きます。重要書類には期限があるため、郵便物の確認が遅れると手続きに影響することがあります。

月4回の転送で問題ないか、急ぎの郵便物を来館して受け取れるか、受取対象外の荷物は何か、保管期限を過ぎた場合にどうなるかを確認しましょう。海外への転送を希望する人は、国内転送先の条件も先に確かめてください。


法人口座開設は個別審査になる

バーチャルオフィスを本店所在地にした会社でも、法人口座を開設できる例はあります。ただし、口座開設は各金融機関の個別審査です。住所だけで結果が決まるものではありません。

事業内容が分かるウェブサイト、契約書、請求書、事業計画、代表者の経歴、資金の流れなどを整理し、事業実態を説明できる状態にしておくことが大切です。「口座開設保証」という名称の制度があっても、金融機関による口座開設そのものを一律に約束する意味とは限らないため、適用条件を読みましょう。


契約前のチェックリスト


次の項目を確認してから申し込むと、住所変更や再契約の手間を減らしやすくなります。


・自分の事業が利用可能業種に含まれているか

・法人登記、ウェブサイト、名刺、請求書に住所を使えるか

・年払いと月払いの総額はいくらか

・入会金、郵送費用、追加転送、オプションを含めた年間費用はいくらか

・郵便物の転送頻度と保管期限が業務に合うか

・本人確認や審査に必要な書類を用意できるか

・日本国内の転送先が必要か

・法人口座開設時に事業実態を説明できるか

・経営管理ビザまたは許認可で実体ある事務所が必要ではないか

・将来、従業員や来客が増えたときに移転が必要になるか


条件に合えば、バーチャルオフィス1は会社設立初期の固定費を抑える有力な選択肢です。一方、ビザや許認可との相性を確認せずに本店登記を先に進めると、後から事務所移転と変更登記が必要になることがあります。



申込みから利用開始までの流れ


1.利用する拠点と料金プランを確認する

事業の取引先、登記後に利用する行政機関、郵便物の受取方法を考えて拠点を選びます。住所の印象だけでなく、来館受取をする可能性があるなら移動時間も確認しましょう。


2.本人確認書類などを準備する

申込者が個人か法人か、国内在住か海外居住かによって、確認書類が異なる場合があります。外国語の書類について翻訳が必要かも、事前に問い合わせると安心です。


3.申込みと審査を受ける

バーチャルオフィスは、犯罪収益移転防止法への対応やサービスの安全性を保つため、利用審査を行います。申込みをすれば誰でも利用できるわけではありません。事業内容は具体的に説明し、追加書類を求められたときは内容を確認して提出します。


4.契約後に会社設立・住所表示を進める

住所の利用開始前に登記申請をしないよう、契約日と利用可能日を確認します。会社設立後は、税務、社会保険、銀行、取引先、ウェブサイトなど、住所を届け出る先を一覧化しておくと漏れを防ぎやすくなります。


よくある質問


Q.外国人でもバーチャルオフィス1を契約できますか?

A.公式FAQでは、日本支店の代表者が日本国籍を持つ場合、または日本在住の外国人で、郵便物の転送先を日本国内に設定できる場合の利用について案内があります。実際の利用可否は申込者の居住状況、本人確認書類、事業内容などによって審査されるため、申込み前に最新条件をご確認ください。


Q.バーチャルオフィス1の住所で会社を設立できますか?

A.基本プランには住所利用と法人登記が含まれています。ただし、業種による制限や契約条件があり得ます。設立する会社の事業目的と利用条件を照合してください。


Q.経営・管理ビザの申請にも使えますか?

A.法人登記に利用できることと、経営・管理ビザの事業所基準を満たすことは別の問題です。住所利用のみの契約では事業所の実体が不足すると判断される可能性があります。申請前に事業内容と物件の使い方を行政書士へご相談ください。


Q.法人口座は開設できますか?

A.開設の可能性はありますが、金融機関ごとの審査があります。事業実態、取引目的、代表者情報、必要書類などを総合的に確認されるため、開設結果は保証されません。


Q.最も安い契約方法はどれですか?

A.公式サイトでは年一括払いの基本プランが月額換算880円と案内されています。ただし、初年度は入会金があり、郵送費用も別途発生します。利用期間が短い人は、解約条件も含めて月払いと総額を比較してください。


外国人起業家の在留資格・事務所選びをサポートします


ミツノブ行政書士事務所では、外国人起業家の在留資格変更・在留期間更新、経営・管理ビザに関する書類作成や事業所要件の確認をお手伝いしています。

バーチャルオフィスを法人登記だけに使うのか、在留資格申請の事業所にも使いたいのかで、確認すべき条件は大きく変わります。会社設立や賃貸契約を進める前の段階でも、お気軽にご相談ください。


また、宅地建物取引士として、事業用物件や住居の賃貸・売買に関するご相談にも対応しています。実体ある事務所が必要な場合は、在留資格の計画と物件探しを別々に考えず、早い段階から整理することをおすすめします。



参考情報



執筆・監修

ミツノブ行政書士事務所

行政書士・宅地建物取引士 松田充正


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