外国人社員の在留期間更新|会社が準備する書類・期限管理・申請の注意点
更新日:4 日前
外国人社員が引き続き同じ在留資格で働く場合でも、在留期限が来る前に在留期間更新許可申請が必要です。
申請の主体は原則として外国人本人ですが、会社が作成・準備する書類も多くあります。人事担当者が在留期限を把握せず、準備の開始が遅れると、就労や銀行口座、マイナンバーカードなどに影響が出る可能性があります。
この記事では、外国人社員を雇用する企業向けに、更新申請を始める時期、会社側の必要書類、転職後の更新で注意する点、社内の期限管理方法を解説します。

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1.在留期間更新とは
在留期間更新許可申請は、現在の在留資格を変更せず、許可された期間を超えて日本で同じ活動を続けるための手続きです。
例えば「技術・人文知識・国際業務」の外国人社員が、引き続き現在の職務に従事する場合は、通常、在留資格変更ではなく在留期間更新を行います。
一方、更新のタイミングで担当業務が大きく変わる場合や、現在の在留資格で認められない仕事へ異動する場合は、在留資格変更が必要になることがあります。会社は「雇用を継続するか」だけでなく、更新後の実際の職務内容も確認してください。
2.更新申請はいつからできる?
原則として満了日の3か月前から
6か月以上の在留期間を持つ人は、原則として在留期間満了日の3か月前から更新申請ができます。
出入国在留管理庁は、在留期限内に結果を得たい場合、満了日の3か月前から45日前までの申請に努めるよう案内しています。審査には時間がかかることがあるため、会社から必要書類を渡す日を「満了日の直前」に設定しないことが重要です。
申請中に在留期限を迎える場合
在留期限までに適法に更新申請を行い、期限までに処分が出ない場合は、原則として結果が出る日または元の在留期限から2か月が経過する日のいずれか早い日まで、従前の在留資格で在留できます。
ただし、特例期間に入ると、マイナンバーカードや銀行口座などの利用に影響が出る場合があります。申請さえ間に合えばよいと考えず、余裕を持って進めましょう。
3.会社が準備する主な書類
必要書類は在留資格、勤務先のカテゴリー、転職の有無、会社や職務内容の変更状況によって異なります。以下は就労資格の更新で会社側が準備することの多い書類です。
雇用関係を確認する書類
・雇用契約書または労働条件通知書
・在職証明書
・給与額や勤務条件を確認できる資料
会社の概要を確認する書類
・登記事項証明書
・会社案内や事業内容が分かる資料
・直近年度の決算関係書類
・法定調書合計表など、カテゴリーを確認する資料
職務内容を説明する書類
・所属部署と担当業務の説明書
・組織図
・前回申請時から変更がある場合、その理由と新しい業務内容を説明する資料
同じ会社での更新でも、前回から会社名、所在地、給与、勤務場所、部署、職務内容などが変わっていれば、追加説明を求められることがあります。前回提出した内容との違いを先に整理しておくと、準備が進めやすくなります。
4.会社が更新前に確認する7項目
1.在留カードの有効期限
原本で在留期間満了日を確認し、人事管理表へ記録します。社員から提出されたコピーだけでなく、更新後は新しい在留カードの原本も確認してください。
2.現在の在留資格
在留資格の名称と、就労制限の有無を確認します。在留カードを持っているだけで、すべての業務に従事できるわけではありません。
3.実際の担当業務
職種名だけでなく、日常的に行っている具体的な仕事を確認します。入社時の説明と現場の業務にずれがないか、配属変更後も在留資格の範囲内かを点検します。
4.給与・雇用条件
雇用契約書と実際の給与、労働時間、勤務地が一致しているか確認します。同じ業務を行う日本人と比較して不当に低い報酬になっていないかも重要です。
5.転職や所属機関変更の届出
対象となる就労資格では、退職や新しい会社との契約などがあった日から14日以内に、外国人本人が所属機関に関する届出を行う必要があります。届出漏れがある場合は、そのままにせず事実関係を整理してください。
6.税金・社会保険の状況
住民税などの納付状況や社会保険の加入状況は、更新審査で確認されることがあります。会社側も、加入要件に従って適切に手続きを行っているか確認します。
7.パスポート・在留カードの記載事項
氏名、国籍、住所などが最新情報と一致しているかを確認します。変更がある場合は、必要な届出が済んでいるかも確認してください。
5.転職後の初回更新は特に注意
外国人社員が前回の在留期間更新後に転職している場合、新しい会社で初めて迎える更新では、会社の事業内容、本人の学歴・職歴、新しい担当業務との関連性などが改めて確認されることがあります。
在留資格の名称が同じでも、新しい仕事が許可された活動範囲に含まれるとは限りません。採用後、更新時期になって初めて問題に気づくことを避けるため、入社前に業務適合性を確認することが大切です。
判断が難しい場合は、転職時に就労資格証明書の交付申請を検討できます。これは、新しい勤務先で行う活動が現在の就労資格に該当するかを確認するための制度です。
6.更新手数料と申請方法
2026年9月時点では、在留期間更新が許可されると、窓口申請は6,000円、オンライン申請は5,500円の手数料が必要です。制度や金額は変更されることがあるため、申請前に最新情報を確認してください。
申請は外国人本人が行うほか、一定の要件を満たす申請取次者が取り次ぐこともできます。会社の職員がオンラインで申請する場合も、申請等取次者としての承認など所定の要件があります。
単に会社の担当者であるという理由だけで、本人に代わって自由に申請できるわけではありません。
7.会社の在留期限管理を仕組み化する方法
入社時に期限を登録する
在留カードを確認したら、在留資格、在留期限、就労制限を人事台帳へ登録します。閲覧権限を必要な担当者に限定し、個人情報として適切に管理してください。
6か月前・3か月前・45日前に通知する
最初の通知で本人へ必要書類を案内し、3か月前から会社書類の準備を始めます。45日前の時点で未申請なら、担当者が状況を確認する運用にすると遅れを防ぎやすくなります。
更新後の原本確認まで完了させる
申請しただけで管理を終了せず、新しい在留カードの原本を確認し、期限と在留資格を更新します。就労制限や記載内容に変更がないかも確認してください。
外国人雇用の社内実務を学べる参考書
在留期限管理を含め、外国人採用の社内体制や現場での説明方法をより具体的に学びたい場合は、実務書も参考になります。制度や必要書類は変更されるため、必ず最新の公的情報とあわせて確認してください。
8.更新申請の準備に迷ったら
在留期間更新では、前回申請からの変更点、外国人社員の担当業務、会社のカテゴリーなどによって準備する資料が変わります。特に転職後の初回更新、職務内容や給与の変更、会社の決算状況に変化がある場合は、早めの確認が重要です。
ミツノブ行政書士事務所では、外国人社員の在留期間更新、在留資格変更、就労資格証明書、海外人材の招へいに関するご相談を承っています。
「会社はどの書類を用意すればよいか」「現在の業務内容で更新できるか」「複数の外国人社員の期限をまとめて管理したい」など、お困りの際はお気軽にお問い合わせください。
よくある質問
Q.会社が更新申請を行う義務はありますか?
A.申請人は原則として外国人本人です。ただし、会社が作成・準備する資料が必要になることが多いため、企業側も期限管理と書類準備に協力することが重要です。
Q.在留期間更新を申請中でも働けますか?
A.在留期限までに適法に更新申請を行い、特例期間に入った場合は、原則として従前の在留資格の範囲内で活動を継続できます。ただし、結果または特例期間の期限を必ず管理してください。
Q.担当部署が変わっただけでも確認が必要ですか?
A.必要です。部署名ではなく、実際の業務内容が在留資格で認められる範囲に含まれるかを確認します。業務が大きく変わる場合は、在留資格変更が必要になることがあります。
Q.更新後に会社が確認すべきことは何ですか?
A.新しい在留カードの原本で、在留資格、在留期限、就労制限、記載事項を確認し、人事台帳を更新してください。
参考情報
執筆・監修
ミツノブ行政書士事務所
行政書士・宅地建物取引士 松田充正
本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の在留資格、許可の可否、審査結果を保証するものではありません。



