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外国人の源泉徴収票|転職時の受取・再発行・依頼文

Mitsu
3 日前
読了時間: 10分

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源泉徴収票の書類を手に、ノートパソコンで前の勤務先への連絡を準備する女性

転職先から「前職の源泉徴収票を提出してください」と言われたものの、手元に見当たらない。前の会社へ日本語で頼むのが難しい、退職後に引っ越して郵便が届いていない。そんなときは、まず「まだ交付されていない」のか「一度受け取ったものをなくした」のかを分けましょう。


外国人の源泉徴収票も、給与を支払った勤務先が確認先になります。この記事では、日本で給与を受ける方を中心に、受取先、再発行の依頼文、未交付時の相談、転職先への連絡方法を整理します。税務上の居住区分や申告内容の個別判断は、税務署・税理士へ確認してください。


外国人の源泉徴収票がないときは3段階で確認


最初に、①必要な書類名と年分、②交付済みかどうか、③提出期限を確認します。この順序なら、違う年の書類を取り寄せたり、紛失なのに不交付の届出をしたりする行き違いを減らせます。


  • 提出先へ:「給与所得の源泉徴収票」の何年分が必要か、提出期限と方法を聞く

  • 前の勤務先へ:紙・給与システム・PDFのどの方法で交付されたかを確認する

  • 手元になければ:未交付は交付を、紛失は再発行を依頼し、転職先にも状況を伝える


給与明細、離職票、退職証明書は別の書類です。給与明細が毎月あるからといって、提出先が求める源泉徴収票を自分で作ってよいわけではありません。書類がそろわないときは、提出先へ事情を説明して対応方法を相談します。


源泉徴収票は誰から、いつ受け取る?


発行元は給与を支払った勤務先

給与所得の源泉徴収票には、その勤務先が支払った給与や源泉徴収税額などが記載されます。市区町村で発行する課税証明書とは異なり、なくした場合もまず勤務先の人事・総務・給与担当へ連絡します。派遣で働いていた方は、給与を支払った派遣元など、雇用主を確認してください。


国税庁は、税務上の居住者である外国人従業員も交付対象に含まれると説明しています。税務署に提出する給与票の範囲と、本人へ交付する範囲は同じではありません。「給与が少ないから本人にも交付されない」と一律に考えないようにしましょう。


中途退職は退職後1か月以内が基準

交付期限は、年の途中で退職した場合は退職の日以後1か月以内、それ以外は原則として翌年1月31日までです。休日等による扱いを含め、対象年の公式案内を確認してください。令和8年分について国税庁の現行案内では、通常の交付期限を令和9年2月1日としています。


会社が決める年末調整の社内締切と、源泉徴収票の交付期限は別です。転職先の締切が先に来るときは、その日までに何を確認すべきか早めに相談します。発行を依頼すればその日のうちに受け取れる、というものではありません。



来日直後・海外給与・業務委託は分けて確認

外国籍であることと、所得税法上の「非居住者」であることは同じではありません。居住区分は生活の本拠などによって判断され、在留カードの有無だけで決まりません。非居住者への給与は、居住者への給与とは税務上の書類の扱いが異なります。


また、海外企業から受けた給与や、業務委託で受け取った報酬に、日本の会社の給与所得の源泉徴収票をそのまま当てはめることはできません。「ない理由」を伝える必要があるので、契約形態・支払者・勤務国・対象期間を整理して、転職先や税務署へ確認してください。


紙だけでなく給与システム・PDFも探す


最終給与の封筒、会社からの退職案内、登録メールアドレス、給与明細システムを確認します。「源泉徴収票」「給与所得」「年分」の表示がないか探しましょう。退職後はシステムへログインできなくなることもあるため、会社へ退職者用の受取方法を聞きます。


一定の要件を満たす電子交付も認められています。国税庁は、電子交付の場合でも、本人から請求があれば書面で交付しなければならないと案内しています。紙が必要な方は、その希望を担当者へ伝えてください。


郵送済みと言われた場合は、発送日と送付先を確認します。旧住所宛てだったのか、封筒の宛名はローマ字かカタカナか、部屋番号が抜けていないかなどを、会社の案内に従って確認しましょう。再送を頼む場合も、現在の住所と本人確認方法を先にそろえます。


前職へ送る交付・再発行の依頼メール


伝えるのは書類名・年分・本人を特定する情報

担当者が探しやすいよう、在職時の氏名、社員番号が分かればその番号、在職期間、退職日、必要な年分を書きます。「今年の書類」だけではなく、「令和8年分(2026年分)」のように具体化すると行き違いを防ぎやすくなります。


氏名の綴り、ミドルネーム、カタカナ、旧姓・通称などが社内記録と異なる場合は、在職時に使っていた表記を添えます。提出用の給与票の数字や氏名を、自分でPDF編集して直してはいけません。修正が必要かを発行元と提出先へ確認します。


未交付のときの文例

件名:令和8年分 給与所得の源泉徴収票の交付について(氏名)


「お世話になっております。〇年〇月〇日に退職した〇〇です。転職先の年末調整で必要なため、令和8年分の給与所得の源泉徴収票の交付状況を確認したく、ご連絡いたしました。社員番号は〇〇です。既に交付済みの場合は受取方法を、未交付の場合は交付予定日と必要な手続きを教えていただけますでしょうか。提出先の期限は〇月〇日です。よろしくお願いいたします。」


紛失して再発行を頼むときの文例

「以前交付いただいた令和8年分の給与所得の源泉徴収票を紛失したため、再発行をお願いできますでしょうか。本人確認に必要な情報、受取方法、発行までの目安を教えていただけますと幸いです。」


上記は自分の年分や状況に置き換える文例です。送信前に、相手が会社の正式な連絡先か確認しましょう。最初から在留カード・マイナンバーカードの画像や銀行の取引履歴を一括添付する必要はありません。本人確認を求められたら、目的と必要範囲、提出方法を確認します。


日本語の案内や書類の読み方で迷う場合は、外国人の日本語の書類と翻訳・期限の確認も参考にしてください。短い依頼のために、直ちに有料の翻訳・会計サービスへ申し込む必要があるとは限りません。


会社が交付してくれない場合と、紛失の場合の違い


一度も交付されていない場合は税務署へ相談

交付期限を過ぎても受け取れず、勤務先へ交付を求めても対応されない場合は、国税庁の「源泉徴収票不交付の届出手続」を確認します。提出先は納税地等を所轄する税務署です。税務署が本人に代わって給与票を再発行する手続きではありません。


相談前に、連絡した日時、担当者、電話・メールなどの方法、回答内容をメモします。保存している給与明細の写しや、交付を求めた記録も用意すると状況を説明しやすくなります。書面で提出する場合は、国税庁の現在の手続ページから最新様式を取得してください。


届出後は勤務先へ交付を促す行政指導が行われますが、指導には法的拘束力がなく、交付日や受取を保証する仕組みではありません。届出を出して終わりにせず、自分でも継続して会社へ確認し、転職先にも経過を伝えます。



一度受け取ったものの紛失は不交付届の対象外

国税庁は、既に交付された源泉徴収票の再発行は、不交付の届出手続の対象外と明記しています。紙をなくした、PDFを消した、保存した場所が分からない場合は、まず会社へ再発行・再ダウンロードの方法を依頼してください。


退職時に受け取ったか覚えていない場合は、最初から「会社がくれない」と決めず、交付日と交付方法を確認します。会社と連絡が取れない、廃業しているなどの事情がある場合は、手元の資料と連絡状況を整理して税務署へ相談しましょう。


転職先の締切に間に合わないときの伝え方


前職へ依頼中であることを、転職先の給与担当へ早めに伝えます。無断で提出欄を空白にしたり、前職分の給与がないことにしたりせず、何年分を、いつ、どこへ依頼したかを説明してください。


連絡例:「前職の令和8年分の源泉徴収票を〇月〇日に依頼しており、現在発行予定日を確認中です。社内締切までに届かない可能性があります。今の時点で必要な対応と、受取後の提出方法を教えてください。」


国税庁は、中途就職者の前職の給与・税額・社会保険料などを確認できない場合、年末調整を行えず、本人が確定申告で精算すると説明しています。ただし、会社の締切を過ぎたら全員が直ちに同じ対応になる、と単純に決めないようにします。受取の見込みと会社側で可能な対応を確認し、申告が必要な場合は税務署・税理士へ相談してください。



会社側が行う年末調整の準備については、外国人社員の年末調整を会社向けに整理した記事で説明しています。国外扶養など、源泉徴収票以外の書類は別に確認が必要です。


在留手続きに使う証明書と混同しない


勤務先の源泉徴収票、市区町村の課税証明書・納税証明書、会社が用意する法定調書合計表は、同じものではありません。入管からどの書類を求められているか、書類名・対象期間・発行元を正確に確認しましょう。源泉徴収票があるから他の証明書を省ける、とは限りません。


例えば「技術・人文知識・国際業務」の在留期間更新では、所属する会社のカテゴリーや状況に応じて必要資料が異なります。課税・納税証明書が発行されない事情がある場合も、自己判断で給与票だけに置き換えず、申請先へ確認します。


退職に伴う在留資格や届出の全体像は、外国人の退職と在留資格・届出をご覧ください。給与票を取り寄せる作業を進めていても、在留期限や届出期限を忘れないようにします。


ミツノブ行政書士事務所では、在留資格の変更・更新に必要な資料の整理をご相談いただけます。在留手続きの必要書類について相談する。税額計算、年末調整・確定申告の個別判断や税務申告代理は、税務署・税理士へ確認する領域です。


受け取った後のチェックと保管


  • 書類名:「給与所得の源泉徴収票」か。退職所得・公的年金の票と混同していないか

  • 年分:提出先が求める年と一致するか。前の年のファイルではないか

  • 本人・支払者:氏名と勤務先を確認し、違いがあれば発行元へ相談したか

  • 内容:給与・税額等に疑問があれば自分で修正せず確認したか

  • 提出・保管:提出方法を確認し、自分用の控えと依頼・回答の記録を残したか


ファイル名には年分と勤務先を入れ、原本や受信したPDFを残します。転職が複数回ある年は、会社ごとに整理すると取り違えに気づきやすくなります。原本提出を求められる場合は、返却の有無も確認しておきましょう。


よくある質問


Q.外国人だから源泉徴収票をもらえないことはありますか?

A.国籍だけで対象外になるわけではありません。税務上の居住区分、給与か報酬かなどを確認します。日本の給与を受ける居住者の外国人従業員も交付対象に含まれます。


Q.市役所で再発行してもらえますか?

A.給与所得の源泉徴収票は、給与を支払った勤務先へ依頼します。市区町村の課税証明書とは別の書類で、提出先が認めるか確認せず代用しないようにしてください。


Q.退職した会社へ連絡しにくい場合はどうしますか?

A.まず正式な人事・給与窓口へ短い文書で依頼する方法があります。未交付で期限を過ぎている場合と、交付後の紛失では対応が異なるため、受取状況と依頼記録を整理して相談します。


参考情報



執筆・監修

ミツノブ行政書士事務所

行政書士・宅地建物取引士 松田充正


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