top of page

外国人の賃貸|在宅勤務・事業利用・法人登記の確認

10月9日
読了時間: 10分

【広告について】

本記事にはアフィリエイト広告を含みます。サービスの申込み・登録により、当事務所が報酬を受け取る場合があります。


日本の賃貸住宅で、間取り図と契約資料を確認する外国人入居者

「日本の賃貸マンションで在宅勤務をしたい」「自分のネットショップを始めたい」。同じ自宅での仕事でも、契約上の確認事項は変わります。


結論からいうと、外国人の賃貸で在宅勤務を始めるときは、部屋の使い方、住所の使い方、在留資格で認められる活動を分けて確認しましょう。外国籍だから一律に禁止されるわけではありません。一方、来客がないという理由だけで、法人登記や事業利用まで認められるとも限りません。


この記事では、貸主への説明方法、契約書で見る場所、住所サービスが合う場面と合わない場面を整理します。入居後に働き方を変える方も、契約前に読んでおくと確認しやすくなります。


外国人の賃貸で在宅勤務と事業利用を分ける理由


自宅で会社の仕事をする場合

会社員がパソコンで資料を作り、オンライン会議に参加する。在宅勤務の代表的な形です。住宅としての生活を中心に、顧客の来訪、看板、従業員の出入りがないことを説明できれば、部屋の利用実態を管理会社に伝えやすくなります。


ただし、「会社が在宅勤務を認めた」と「賃貸契約でその使い方が認められた」は別の話です。深夜の会議、長時間の通話、撮影機材の搬入などがあるなら、それも含めて確認します。仕事の名称より、実際に何が起きる部屋なのかが大切です。


自分の事業に使う場合

翻訳やデザインなどの個人事業でも、パソコン作業だけなら会社員の在宅勤務に近い使い方があります。一方、商品を大量に保管して発送する、顧客の相談を受ける、スタッフを招くといった活動は、建物への影響が異なります。


オンライン事業だから住宅で行える、とまとめて判断するのは避けましょう。ネット販売でも返品の受取りや集荷が増えることがあります。将来の予定も含めて、居住を主とする部屋でどこまで行うのかを整理します。


法人登記や公開住所は別項目として聞く

自宅で仕事をすること、本店所在地として登記すること、ウェブサイトに住所を公開することは、同じ確認ではありません。登記できるかどうかと、賃貸契約に沿っているかどうかも別です。


「事務作業は認められるが登記は不可」「来客は不可だが住所表記は相談可能」など、回答が分かれる場合があります。開業届を出したから貸主の承諾も得られた、と考えないようにしてください。


契約書で確認する場所と貸主への伝え方


国土交通省の賃貸住宅標準契約書には、居住目的の使用を定める条項があります。ただし、これは契約書のモデルであり、すべての賃貸住宅で同じ内容が適用されるわけではありません。判断の出発点は、ご自身が締結する契約書と特約です。


使用目的・禁止事項・管理規約を読む

契約書の「使用目的」「禁止又は制限される行為」「特約」を確認します。事務所利用、営業、看板、住所の公開、第三者の出入りについて記載がないかを探してください。分譲マンションの一室を借りる場合には、建物の管理規約や使用細則も確認対象です。


募集広告に「SOHO相談」とあっても、意味する範囲は物件ごとに異なります。SOHOは、自宅を小規模な仕事場として使う働き方などを指しますが、その表示だけで店舗利用や法人登記まで認められたとは読めません。


契約前の口頭説明と書面の内容が違うように感じたら、署名を急がず確認しましょう。既に入居している方は、仕事を始める前に現在の契約を見直します。


「在宅勤務できますか」だけでは足りない

問い合わせには、次の項目を添えると回答の前提がそろいます。


  • 会社員の勤務か、個人事業か、法人の事業か

  • 作業内容と時間帯、使用する機材

  • 顧客・従業員の来訪の有無と頻度

  • 商品の保管量、発送・集荷の頻度

  • 看板、改装、法人登記、住所公開の予定


例えば「平日日中に一人で翻訳のパソコン作業を行います。来客・看板・商品保管はありません。ウェブサイトへの住所表記は予定しています」という説明です。これは回答を得るための記載例であり、その条件で承諾されることを示すものではありません。


承諾の対象と条件を記録する

管理会社から回答を受けたら、貸主への確認を含む回答なのか、どの利用まで認めるのかを確認します。必要に応じてメールや承諾書で記録を残し、登記、住所公開、来客の条件を区別してください。


後からスタッフを雇う、商品を増やす、対面サービスを始める場合は、当初の説明と利用実態が変わります。以前の了承をそのまま広げず、変更前に再確認する方が安心です。無断利用が疑われた場合でも、契約解除や費用負担の結論は契約内容と個別事情によって異なります。


新しく部屋を探す方は、申込書に職業や事業内容を正確に記載しましょう。入居申込み全体の流れは、外国人の賃貸申込みガイドでも整理しています。


在留資格と部屋の利用許可は別に確認する


貸主が事業利用を認めても、その仕事を現在の在留資格で行えるかは別の確認です。勤務先の仕事、自分の副業、海外の顧客から受ける仕事を、まとめて「在宅勤務」と扱わないようにしましょう。


就労の制限がある在留資格では、活動内容や契約関係などによって判断が変わります。留学や家族滞在の場合も、資格外活動許可があればどのような個人事業でも行える、という意味ではありません。出入国在留管理庁は、稼働時間を客観的に確認することが難しい個人事業等について、個別の許可が必要となる例を案内しています。


特に「経営・管理」で事業所を考えている方は、住宅の契約条件だけで候補を決めないでください。2025年10月16日施行の基準改正に関する同庁の案内では、自宅を事業所と兼ねることは原則として認められないとされています。申請の種類や在留状況に応じた検討も必要です。


バーチャルオフィスの契約や法人登記だけで、在留資格の事業所要件を満たすとはいえません。費用を支払う前に、活動内容と事業所計画を一緒に確認しましょう。開業の準備は、外国人の個人事業に関する記事も参考になります。


自宅の住所を公開したくない場合の選択肢


住所サービスは「部屋の使用許可」の代わりではない

来客のないネットショップなどで、自宅住所の公開を避けたい場合は、バーチャルオフィス等の住所サービスを検討する余地があります。ただし、公開先を別住所にしても、自宅で行う作業や商品保管についての契約確認は残ります。


また、住所を借りれば特定商取引法の表示に関する確認がすべて終わるわけではありません。消費者庁のQ&Aでは、連絡先として機能する合意、運営者による本人の現住所・電話番号の把握、確実に連絡できる状態などを条件として挙げています。利用する販売サイトの規約も合わせて確認しましょう。


NAWABARIを検討できる場面

NAWABARIは、住所利用、電話用件の転送、郵便物の受取り・転送を提供するサービスです。小規模なネットショップで、公開住所と自宅住所を分けたい方の選択肢になります。2026年10月3日時点の公式料金では、ネットショップ運営プランは年契約で月額換算1,100円(税込)からです。年額では13,200円となります。


法人登記を予定する場合は、ネットショップ運営プランではなく、対応するビジネスプランの条件を確認します。ビジネスプランは年契約で月額換算1,650円(税込)から、月契約では月額3,300円(税込)からと案内されています。年間契約の支払方法に加え、初期費用、転送料、必要なオプションを含む総額で比べてください。


本人確認と審査があります。外国人の方は、提出可能な本人確認書類、現住所、申込名義、支払方法を契約前に確認しましょう。特定の国籍や在留資格での利用、審査結果をこの記事で保証するものではありません。


料金・条件・サービス内容は変更される可能性があるため、申込み前に公式サイトで最新情報をご確認ください。


合わない場面もある

実際の作業場所、対面接客の場所、商品の保管場所が必要なら、住所貸しだけでは足りません。「経営・管理」の事業所要件を満たす目的で、住所サービスだけに頼ることも避けましょう。


郵便物の転送頻度や受け取れない荷物、電話対応の範囲も確認が必要です。電話用件の転送は、取引先からの電話をそのまま自分の携帯へつなぐ機能と同じとは限りません。急ぎの書類が多い方や、大型の返品商品を受け取る方は、運用との相性を慎重に見ます。


反対に、勤務先の仕事を自宅で行うだけで、公開住所も法人登記も必要ない方には、住所サービスの追加契約が不要な場合があります。契約中の住居で解決できることまで、有料サービスに置き換える必要はありません。

他の住所利用方法との違いは、外国人のバーチャルオフィス選びで確認できます。


賃貸と在留資格の相談をまとめるための準備


ミツノブ行政書士事務所では、行政書士・宅地建物取引士の視点から、在留資格に関する手続きの相談と、使い方に合う賃貸物件・契約条件の確認をご案内します。対応できる業務や地域、費用は個別にご確認ください。


相談時は、契約書と特約、予定する仕事の説明、登記・住所公開の希望、現在の在留資格を整理していただくと、確認事項を絞りやすくなります。契約前か入居後か、すでに貸主から回答を受けているかもお知らせください。



初回の問い合わせでは、在留カード番号などの詳細な個人情報を送らず、相談の概要をお伝えください。貸主との紛争や訴訟対応など、行政書士の業務範囲を超える事項は、状況に応じて適切な専門家への相談が必要です。


よくある質問


Q.来客がなければ、住居専用の部屋で事業をしてもよいですか?

A.来客の有無だけでは決まりません。商品保管、発送、登記、住所公開などを含めた使い方を説明し、契約書と貸主の回答を確認してください。


Q.会社の本店を自宅に登記してから、貸主へ伝えてもよいですか?

A.先に登記すれば使用許可が得られるわけではありません。変更手続きや費用が発生する可能性もあるため、登記前に契約条件と承諾の範囲を確認する順序をおすすめします。


Q.住民票の住所をバーチャルオフィスへ移せますか?

A.住所貸しサービスは居住場所を提供するものではありません。事業上の住所利用と、実際の生活の本拠に関する届出は分けて考えてください。


Q.入居後に副業を始める場合、何を相談すればよいですか?

A.仕事内容と部屋の使い方を整理し、管理会社への確認事項と在留資格上の活動確認を分けて相談します。既存の在宅勤務の了承が、副業まで含むとは限りません。


参考情報


制度・料金の確認日:2026年10月3日。


まとめ


外国人の賃貸で在宅勤務や事業を始めるときは、「部屋で何をするか」「住所を何に使うか」「その活動が在留資格に合うか」を分けることが出発点です。契約書を読み、利用内容を具体的に伝え、承諾の条件を記録しましょう。

公開住所だけを分けたいなら住所サービスも候補になります。一方、来客対応や事業所の実体が必要なら、用途に合う物件から検討します。働き方が変わる前に確認することで、住まいと仕事の計画を立てやすくなります。


執筆・監修

ミツノブ行政書士事務所

行政書士・宅地建物取引士 松田充正


本記事は一般的な情報提供を目的としています。メールの到達、開封、売上、在留資格の許可等を保証するものではありません。料金・機能・条件・法令・各社ガイドラインは変更される可能性があるため、申込みや配信前に最新情報をご確認ください。

© 2018 - 2026 by MITSUNOBU MATSUDA

メール : info@mitsunobu-gyosei.com

事務所 : 東京都世田谷区北沢3-6-12 #101

bottom of page